ネットワークオーディオのNASについて一言 前半戦
はじめに
Amazonでもネットワークオーディオってプッシュされてるんだね!って友達から教えてもらったのでさっそく読んでみました。コンパクトに必要最低限のことがまとめられていると思うので、興味のある人は一読をおすすめします。
さて、完全なネットワークオーディオのシステム(フルコンボ)を組む場合、今回のAmazonの記事やNetwork Audio Labで紹介しているNAS(ナス)とプレイヤーをネットワーク環境に組み込む必要があります。問題は、このネットワーク環境を利用するところ。というのも、これまでのオーディオファンが設計してきた(SA)CDプレイヤー中心のシステムはファイルの置き場(CD)と再生を一つの機械でまかなっていたため、そもそもこんなネットワークを整備する必要がなかったのです。それだけでなく、こうしたネットワーク環境を構築するためには、アンプやスピーカーに関するオーディオの知識とは無関係の、ネットワークに関する知識が必要とされる点も大きな障害になってきました。
- これまでのオーディオ環境にネットワーク環境は不要だった。
- ネットワーク環境を整えるのは骨が折れる。
そこでこのハードルを少しでも下げようとして作ったのがNetwork Audio LabというHPでしたが、SONYのウォークマンでハイレゾ知りました・興味持ちました的な人たちからすると『何書いてんだかさっぱりわからん』だそうで、もっと分かりやすい解説を希望されました。ということで、今回はNASについてもう少し丁寧に解説してみましょう。
NAS
まずはお決まりのネタですが、NASってのはNetwork Attached Storage(ネットワーク・アタッチト・ストレージ)の略、間違っても茄子ではありません。
http://www.flickr.com/photos/graft/580040161/
ハードディスク(HDD)ってのは分かりますね?あなたの音楽ファイルが入るストレージ(容れ物)です。ご存知のように、ただのHDDはケーブル(USBやeSATA)を使ってファイルのやりとりを行いますが、これだとケーブルを繋いだ機器でしかファイルの再生が出来ないので不便です。そこでネットワーク環境の中にいればどこでもストレージ内のファイルにアクセス出来るようにするため、HDDにネットワーク接続機能を付与したものがNASというわけです。
NASはもともとオフィスなど小規模なイントラネット(社内や家庭内など限定された範囲で閉じたインターネット)でのファイル共有などに使われることが多かったものであり、音楽などメディアファイルのストレージ専用機として開発されたものではないです。そのため、例えばAmazonで❝NAS❞と検索して表示された製品がすべてネットワークオーディオに適しているわけではありません。扱うファイルの種類によってNASに求める性能が変わってくるためです。
ついでにこの点に関してよくある勘違いとして、NASを導入するとDROPBOXみたいに外出先からでもインターネット経由でファイルにアクセスできると考えている人が多いですが、これは無理です。先ほど書いたようにネットワークは限定された範囲で閉じられているためです。だからといってやり方が無いわけではないので、興味のある人は調べてみて下さい。
DLNA
NASについてかかれた記事で少し古いものを読むとDLNA対応じゃないとダメだよ!みたいなことが決まり文句のように書かれています。DLNAってのはDigital Living Network Allianceの略で、ホームネットワークの標準規格です。ネットワークオーディオとの関係ですと、ストレージとプレイヤーがどちらもDLNAに対応してるとネットワーク経由で再生できるよね、というわけです。ただ、最近の製品は標準対応(最近、PS4がDLNAクライアント非対応ってことでニュースになったくらい)しているのでそこまで気にする必要は無いかな、と個人的には思います。
ちょっと長くなってきたので続きは後半戦で。