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ネットワークオーディオラボ ぶろぐ

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平面駆動型とは?

はじめに

2015年オーディオ業界で要注目のキーワードは何か、という話を知り合いとしていましたが、その話し合いの中で出たワードの一つが平面駆動型です。今回はヘッドフォンの音の鳴らし方、構造の復習をしながら平面駆動型の説明をしていきましょう。

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photo credit: Samantha T. via photopin cc

 復習

以前に、コチラの記事でも說明しましたが、ヘッドフォンの音の鳴らし方には大きくダイナミック型とバランスド・アーマチュア(BA)型の2種類があります。 細かい説明は過去の記事に譲るとして、結論だけ書いておくと

  • ダイナミック型:ストレートでグイグイ押すオーバースローのピッチャー
  • BA型:キレのある変化球でバッターを手玉に取る技巧派ピッチャー

でした。


今回紹介する平面駆動型はダイナミック型の一種です。ダイナミック型というのはボイスコイルが振動板を駆動させることで音を出す駆動方式でした。ここで振動板の形状が平面のとき、そのヘッドフォンは平面駆動型と呼ばれます。(僕は平面ダイナミック型と呼ぶべきだと思っていますが・・・。)

現在市場に出回っているダイナミック型の振動板は大半がコーン型、もしくはドーム型なので平面型の振動板は非常に珍しいということになります。(ちなみに参考で紹介している記事でコーン型=ドーム型と説明しているものがありましたが、厳密には間違っています;ボイスコイルの取り付け位置が違います。)

まとめ

 ダイナミック型は振動板の形状によって3種類

  1. コーンダイナミック型
  2. ドームダイナミック型
  3. 平面ダイナミック型

平面型の特徴

平面型の特徴を知るには、コーン型・ドーム型の発音メカニズムを知るのが一番の近道です。コーン型やドーム型が音を鳴らすときは、まず振動源であるボイスコイルが中心部で駆動し、その振動が外周部に伝播されていきます。この伝播にはタイムラグが発生するため、ゼロタイムラグの理想状態と比較すると歪みや音像定位に微妙な誤差が生じることになります。ここまで書くと分かるかもしれませんが、平面型では振動板全面にコイルが埋め込まれている(埋め込むことが出来る)ため、こうしたタイムラグが発生しません。振動伝播のラグが小さい、これこそが平面型の一番の特徴です。懲りずに野球のピッチャーに例えると、平面型は初速と終速の差が小さい速球を投げるということになるのだと思います。

実はこれまでにも平面ダイナミック型の製品は存在しており、必ずしも新しい技術・製品というわけではありません。ただ、能率が悪い(ちゃんと音を鳴らすにはそれなりに馬力のあるアンプが必要)という欠点のため、これまで一般にはあまり普及してきませんでした。しかし、最近は一般人向けにも安価で馬力のあるアンプが普及して来たという背景があり、さらに能率の悪さの改善された製品群が登場したことにより、にわかに活気づき始めているというのが最近の流れです。

まとめ

  • 平面型の特徴は初速と終速の差が小さい伸びのある速球
  • 外的・内的要因によって、ようやく普及の兆し

試聴

平面駆動型の特徴が分かったところで少し試聴をしてみましょう。今回試聴出来たのは、FOSTEXのTH500RPとOPPOのPM1の2機種です。参考ではHiFiMANのHE-560とAUDEZEのLCD-XCなども紹介、試聴されているようなので併せてチェックしてみるといいかもしれません。参照している記事ではOPPO「HA-1」が使われていたので、うちはパイオニアのU-05で試聴することにしました(個人的にはHA-1のほうが僕も好きですが・・・)。一番の注目点は(相対的に)低出力な製品と組み合わせても、ちゃんと能力を発揮してくれるかってところでしょうか。(実はB.M.CのPureDACも検討していたんですが、在庫なし&誰も持ってなかったので次の機会に・・・。)

Pioneer USB DAC  U-05

Pioneer USB DAC U-05

 

 TH500RP

 まずはFOSTEXのTH500RPです。FOSTEXのヘッドフォンは全体的に堅実で地味めなデザインの印象ですが、このデザインは・・・まぁいいや。音の特徴はいつもどおりのFOSTEX、変な味付けはなくモニターライクで全音域解像度重視です。こう書くと、そんなことない低音域重視だよっていう違う印象を持たれた方から反論されるかもしれません。実はこれこそ平面駆動型の音の特徴です。音密度が高いので一音一音にパンチ力を感じます。

ソリッド系かソフト系、どっちの鳴り方をするかについても真逆のレビューがネット上に見つかるので混乱される人がいるかもしれません。おそらくソフト系の鳴り方をしていると思いますが、音密度の高い高音は聞き慣れていないとソリッドに聞こえるので、こういうレビューの違いが生まれたのかなという印象です。

まとめ

平面ダイナミック型のレファレンス機として最適

FOSTEX プレミアムRPヘッドホン TH500RP

FOSTEX プレミアムRPヘッドホン TH500RP

 

 OPP-PM1

OPPOのPM1です。きっちりバランス接続で試聴スタートです。TH500RPよりは低音重視だと思います。解像度は文句なしですが、TH500RPと比べて際立っていいという印象は持ちませんでした。ただ音の臨場感の演出の仕方、音の奥行きの持たせ方が抜群に巧いヘッドフォンだと思いました。高音はややウェットな印象で、キレの良い高音が好きな人には少し歯切れの悪さが目立つかもしれません。

オッポ 平面磁界駆動型ヘッドホン(オープン型)OPPO OPP-PM1

オッポ 平面磁界駆動型ヘッドホン(オープン型)OPPO OPP-PM1

 

 OPP-PM2

PM1は少し高すぎるので現実的な購入の選択肢となってくるのがPM2、PM1を横に並べれば多少ともデザインで見劣りするもののチープな印象は受けませんでした。僕自身は試聴していませんが、メーカーが同じ中身だと言っているのだから同じ音なんだろうと思います。試聴した人で低音の満足度が違う、という感想を述べている人がいましたが、おそらくそれは個体差だと思います(笑)

OPPO DIGITAL PM2 平面磁界駆動型ヘッドホン(オープン型)

OPPO DIGITAL PM2 平面磁界駆動型ヘッドホン(オープン型)

 

  おわりに

 注目の2機種を聞いてみたが、既存のヘッドフォンの勢力図を塗り替えるほどの劇的なインパクトは無いなというのが正直な感想。同価格帯で平面ダイナミックと非平面ダイナミック型どちらを買うかと聞かれれば、まだ非平面ダイナミック型を選ぶと思います。しかしこれから2-3世代すれば間違いなく脅威になるであろう存在なので、一度は試聴しておくことをおすすめします。(話の種になるし)

ではでは♪

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photo credit: Jiuck via photopin cc

 参考

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