「音のいい部屋」より
はじめに
去年11月のCasa BRUTUSの特別号、「音のいい部屋」は有名人やミュージシャンのリスニングルームが覗き見られるいい企画でした。巻頭は村上春樹さんとのことで、色んな人の「音楽と私」が聞ける、という意味でも興味深かったです。一口にいい音といっても、色々とあるんですよね。たとえば、村上春樹さんだと、「あまりセンシティブな音よりも、いつも同じような感じで、きちんと丈夫に鳴ってくれるもののほうがいいんです」といった具合に。少し中身をつまみ食いしてみましょう。
つまみ食い
Tokuhiko Kise
トラックファニチャーの黄瀬さんです。
TRUCK FURNITURE 20th Anniversary
パワーアンプは管球式のA3500、レトロ感のあるデザインがたまりませんね。発売はなんと1972年です。
スピーカーはTANNOY、村上春樹さんもBerkelyを使っているように、オールドオーディオファンには未だ根強い人気がありますね。タンノイはイギリスメーカー(本社はスコットランド)ですが、KEFやB&Wのような切れ味鋭いHifiサウンドというよりは、オーソドックスないい音(疲れない)を目指しているように思います。
TOWA TEI
一世を風靡したテイ・トウワさんです。N705iのサウンドプロデュースとかが一般人には知られているでしょうか。未来的で実験的なサウンドが心地良いです。
アンプはフィンランドAmphionのAmp500、スピーカーはTwo15。スピーカーは一度だけ試聴したことがあるのですが、ザ・モニターって感じの音以外にこれといった印象がありません。それだけ自然な音だったということでしょうか・・・。
聴き比べのスピーカーはMusikelectronicのGeithain RL906、こんなマニアックなメーカーのスピーカー売ってるわけないと思ったら、Amazonにあったよ、すごいよアマゾネス!誰も買わないと思うけどさぁ・・・。
あまり日本では知られてないメーカーですが、ドイツ国営放送が採用していることからもわかるように、音質には定評があることで知られています(ガチヲタには)。主力はモニターには珍しいパワードモニターというのも面白い。一度だけ某楽器店でパッシブスピーカーを試聴したことがありますが、同じドイツのELACとは違うベクトルの美しい音が流れていたように記憶しています(あやふやだけど)。
これら超絶高精度モニター2台で音の聴き比べをするとのことで、テイ・トウワさんが作る音の病的な繊細さにも納得です(しかし、写真にある白のRL906はどこで買えるんだろうか・・・)。
Elli-Rose
DJとしてもお馴染み、モデルのエリーローズちゃん。スピーカーは10年は使っているというモニタースピーカーの定番Genelec、こちらもAmphionと同じくフィンランドのメーカーですね。Genelecは中田ヤスタカさんが使っていることでも有名です。エリーローズちゃんが使っている型番は8020C、ヤスタカさんは8250aをメインで使っていたと思います。
しかし、さすがというかなんというか、プロユースのモニタースピーカーしか出てこない笑。
Jean Touitou
アー・ペー・セーのデザイナーさんです。
って、うぎゃー。Weltron2005だ!!しかもめっちゃ状態よさそう。これ、なんと「株式会社竜人」という日本メーカーが海外向けに売っていたマルチメディア(当時なのでレコードとか8トラックテープとか)オーディオプレイヤーなんですよね。
どこかのメーカーで復刻してくれないかしら・・・、と思うくらい今でも魅力的なデザインです。
宇宙人をイメージ、70年代に発売されたオーディオ「Weltron 2005」が魅惑的過ぎる件:DDN JAPAN
動画も貼っておこう。
さいごに
とまぁ、オーディオファンなら色々と楽しめる雑誌なので、ぜひご一読をばをば。