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ネットワークオーディオラボ ぶろぐ

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VGP2018スピーカー編

はじめに

今年も恒例のVGP2018が発表されましたね。やや商業的なバイアスを感じることもありますが、製品を知るには網羅的でいいアワードだと思います。それでは中身を確認していきましょう。

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Photo by Bryan Papazov on Unsplash

スピーカー

ペア10万円以上の金賞は順当にクリプトンのKX-0.5、ELACのBS263のほうが個人的には評価高いですが、新製品有利なアワードなので仕方ないですかね(受賞すらしていないのは謎だけど)。
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ペア10万円未満の金賞はKEFのQ350、本ブログでも何度も出てきている解像度に優れた銘器です。他のインテリアやアンプの色との相性もありますが、ウォルナットの見た目がなかなか上品です。

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DALIのSPEKTOR1も貫禄の受賞です。低音の量感を稼ぎたいのであれば&サイズが許せるなら、SPEKTOR2も候補に入ります。

 

REVELのM16もランクインしてますね(Amazonではなぜかスタンドのみ売っていました)。マークレビンソンの姉妹ブランドだそうですが、少なくともCONCERTA2が目指す音は解像度を犠牲にして量感を稼ぐという、マークレビンソンとは真逆の音を追求する方向性の製品に感じました。上位のPERFORMA3はバランスよく鳴っていたので、M16を含めたCONCERTA2はホームシアター向けと考えたほうがいいように思いました。結論として、このスピーカーが受賞するのは謎です(低音好きな人は好きでしょうけど)

M16 | スピーカー | REVEL by HARMAN

「音のいい部屋」で少し言及したTANNOYのMERCURY 7.1 も受賞(Amazonは7.2)。解像度を重視した最近の構成ではないので、最先端の音に慣れているとやや物足りないですが、素性のいいしっかりとした音を楽しめます。BGMなどは解像度が高すぎないほうがいいので、こういうアプローチのスピーカーは大いにありです。

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 スピーカー比較試聴に登場したECLIPSEのTD307MK2A、JVCのSX-WD9VNTも受賞。SX-WD9VNTはTANNOYと同じく、解像度を重視しすぎないしっかりした音で納得ですが、TD307MK2Aはやや変化球なので、受賞に相応しいかと問われると疑問に感じます。

 

 アクティブ(パワード)スピーカー

完成度が高すぎて2013年から覇権を握り続けているクリプトンのKS-3HQM、僕も大昔の記事で言及していました。10万円以下でこのサイズであれば、はっきり一択だと思います。KEFのX300A(Wireless)は有力な対抗馬でしたが、今はほとんど見かけません。上位機であるKEFのLS50 Wirelessは圧倒的に音質が上ですが、値段も3倍くらいしますし、そもそもサイズが違います。

 

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ただ、そもそもコンパクトなアクティブスピーカーを探している人は、いくらいい音だからといって10万円も出す気にはならないでしょう(ましてや20万円超えだなんてとんでもない!)。そこで、もう少し一般人向けの価格帯でアクティブスピーカーをまとめたのが上記の「ハイレゾ初心者~」の記事です。ただやたらと古くなってしまったので、少しアップデートしておきましょう。

まず1万円以下、2013年に以下の記事を書いているので、新製品を楽しみにしていましたが、メーカーからしても薄利でしかない価格帯に積極的に新製品が大量投入されるわけもなく、結局ほとんど顔ぶれは変わりませんでした。

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ヤマハのNX-50、低音・高音にそれなりの味付けがされているのでピュア派にはやや不満ですが、正当な味付けなので、大多数の人にとってはいい音が流れてくるいいスピーカーだと思います。傑作とまでは思いませんけど、悪くないスピーカーです。古い製品なので価格的にも有利です。

 対抗馬は過去に絶賛したPebbles、見た目とは裏腹にモニターライクでしっかりとした音です

そしてFOSTEXのPM0.3の後継機PM0.3H、変な味付けのない正統派のモニターサウンドをこの価格とサイズで実現してくれるのは相変わらず素晴らしいことですね。ボリュームコントローラーという名のDACをセットするのがおすすめ構成です。

 

 

 次に3万円以下、VGP受賞のTW-S9Wは一世を風靡したOlasonicのタマゴ型スピーカーの最新機種ですかね。96kHz/24bitまでのハイレゾに対応など、しっかりとアップデートしてきています。FOSTEXDAC外付けなし)よりも解像度が欲しくて、低音は不要で、デザインが好きなら買いかな、というのが試聴した感想。FOSTEXが優秀すぎるだけでコスパが悪いわけではないのだけれど、やや見劣り(聞き劣り?)しました。

 同じく3万円以下のControl Xと、5万円以下のControl X Wireless、ワイヤレスはVGP2年連続受賞なのに生産終了なので、欲しい人はお早めに。JBLは製品のラインによって当たり外れが激しいので、購入の際は慎重さが求められるが、PebblesとControlシリーズは当たりの部類。Controlシリーズはロングセラーなので、大切に育てているんでしょうね。解像度はそれほど高くありませんが、お金をかけた元気な音がします。ザ・オーディオスピーカーという感じ。

 FOSTEXの音が(というかモニターサウンドが)気に入ったけど、もう少し予算はあるのでなんかない?というなら、YAMAHAのMSP5 STUDIO。もちろん音を作り込むにも最適。

MSP5 STUDIOはちょっと高い!って人にはPreSonusのEris E4.5やFLUID AUDIOのF5などいかが?

 

モニターライクだけど、低音はもっと稼ぎたいとかであればiLoud Microなども検討。中田ヤスタカさんもサブで使っています。

ユニークなフォルムとKEFらしい解像度重視の構成が特徴的なスピーカー、音質だけでコスパを考えるとX300AやKS-3HQMの方がおすすめ。しかしX300Aは手に入らないので、KEFが欲しければ OR デザインが好きなら悪くない選択肢。一番「らしい」フロステッドブルーがAmazonに売っていないので、入荷してほしいです。

vgp.phileweb.com