清楚な見た目の優等生
はじめに
さて、今回は某インテリアショップから依頼されたので、デンマークTANGENT社のBluetoothスピーカー『フィヨルド・ミニ』のレビューをします。
TANGENT | モダニティ株式会社(MODERNITY)
Bluetoothスピーカーで使われている技術自体は2年前に書いたこの記事からほとんど進化していません。
SONYの開発した新型コーデックLDACは(イヤホンよりは)ポータブルスピーカー向きだと思いますが、将来性は不透明です。
これらを踏まえたうえで、レビューをしていきましょう。
レビュー
まず目を引くのはJACOB JENSEN氏が設計したミニマルデザイン、縦型のBluetoothスピーカーってあんまり見ませんがいいですね(アロマディフューザーと間違えそうですけど)。音質面でのメリットはあまり無いですが、すっきり配置できるのも良いです。MBA(MacBookAir)との相性も抜群なので、インテリアに敏感でコード類は汚いから嫌だけど音質にこだわりたい、ってワガママな層向けってことなんでしょう。
体重は1kgくらい、外形寸法は90×90×210mmで邪魔にならず、持ち運びも苦になりません。
コーデックはapt-Xに対応しており、特に問題ありません。
fjord mini | モダニティ株式会社(MODERNITY)
音の特性です。中音域はしっかりと広がりますが、同じtangent社のClassicの音の広がりをワンサイズ落としたような感じですね。高音の伸びやかさや低音の量感はサイズ相当でそれなりです。解像度の高い低音は音の厚みを生み出しますが、この音の厚みを低い解像度で達成しようとするとわざとらしい音の味付けをすることになります。残念ながらこのスピーカーの低音は、典型的なこの『わざとらしい味付け』で補正されており、正直微妙です。当然のことながら解像度はもう少し頑張って欲しいレベルです。
まとめ
というわけで、音のレビューは少し手厳しい結果になりましたが、JACOB JENSENのファンからすると喉から手が出るほど欲しかったデザインのスピーカーかと。ピュアオーディオ的には少々物足りないですが、安っぽい音ではないですし、BGMにするなら解像度はある程度抑えたほうが良いというのが持論ですので、手軽なPCオーディオの候補としては悪くない選択肢だと思いました。それではまた。