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ネットワークオーディオラボ ぶろぐ

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続: アンプって結局何なの!??

 

上の記事に対する反応として、もう少し詳しく書けと友達に言われたので、少し追記します。本当は試聴比較の項目でついでに書く予定でしたが。

 

アンプはスピーカを駆動させるために音声信号の電力を増幅・・・みたいな話を書きました。じゃ、具体的にどのくらい増幅すればスピーカーは鳴ってくれるのか?これはスピーカーによって違うので具体例を使って説明してみましょう。まずはスピーカー:

JBL STUDIO230 BRN 16.5cm 2ウェイ 【ペア】

JBL STUDIO230 BRN 16.5cm 2ウェイ 【ペア】

 
DALI スピーカーシステム  ZENSOR 1 ライトウォールナット ZENSOR1

DALI スピーカーシステム ZENSOR 1 ライトウォールナット ZENSOR1

 

 メーカーのHPに飛ぶと、

JBL STUDIO230は

DALI ZENSOR1は

 とあります。次にアンプです。

Pioneer インテグレーテッドアンプ A-70

Pioneer インテグレーテッドアンプ A-70

 

 TEAC

定格出力
  • 40W+40W(4Ω)
  • 20W+20W(8Ω)
スピーカー適合インピーダンス
  • 4 Ω-8 Ω

Pioneer

定格出力
  • 90W+90W(4Ω)
  • 65W+65W(8Ω)
スピーカー対応インピーダンス
  • 4 Ω-16 Ω

 

出てきた用語はスピーカー側が推奨アンプ出力とインピーダンス、そしてアンプ側が定格出力とスピーカー対応インピーダンスでした。以前にも書いたように、インピーダンス(単位はΩ:オーム)とは電気抵抗のことで、これが高ければ高いほど電流が流れにくくなります。一般にインピーダンスは高いほど音質的に有利です。電力(単位はW:ワット)は電流×電圧なので、電流が半分になれば電力も半減します(一定の電圧のもとで)。と、ここまで書くと大体分かりますね。

  1. スピーカー側:スピーカーはそれぞれ固有のインピーダンスを持っている(8Ωや6Ω)
  2. アンプ側:どれくらいのインピーダンスを持ったスピーカーを安定して駆動できるか;スピーカーインピーダンスがアンプのスピーカー対応インピーダンスの範囲外だと伝わる電力が大きすぎたり小さすぎるので動作が不安定になります。
  3. アンプ側:スピーカーのインピーダンスが(4Ω、8Ω)の時に最大でどれくらいの電力が流れるのかを確認するのが定格出力の項目
  4. スピーカー側:電力量がどの程度であれば安定して音を鳴らせるかの目安が推奨アンプ出力

例1:JBLのスピーカーとTEACのアンプの組み合わせ

JBLのスピーカーは8Ω、TEACの適合インピーダンスは4-8ΩなのでOK、定格出力は8Ωで20W、推奨アンプ出力は20-225WなのでOK

 例2:DALIのスピーカーとPioneerのアンプの組み合わせ

DALIのスピーカーは6Ω、Pioneerの対応インピーダンスは4-16ΩなのでOK、定格出力は4Ωで90W、8Ωで60Wなので出力は60Wー90W、推奨アンプ出力は25-100WなのでOK

※一般にアンプの出力はある程度余裕を持っていることが好まれます(スピーカーの能力を充分に使うため)。この観点からすると例1のケースでは推奨出力ギリギリの出力になるため、実際はもう少し出力の大きいアンプを使ったほうがいいよ、ということになります。