2014年 今年買って良かったオーディオ機器
はじめに
お久しぶりです、yamanatanです。契約の関係でブログを更新していませんでしたが、めでたく(?)11月末で契約期限が切れましたので、またボチボチとブログを更新していこうと思います。
復帰一発目は何書こうか考えていたところ、色んなブロガーさんが今年買ってよかったものをまとめていらっしゃったので、そこに乗っかって今年買ってよかったオーディオ機器を書いていこうと思います。我が家のオーディオ機器はリファレス機器を除いて、絶えず購入(貰ったもの含)・試聴・売却の無限ループに曝されているので、こうした無限ループから一時的にでも解脱した(笑)オーディオさん達はそれなりに優秀な方々だと思います。
photo credit: Patrick Hoesly via photopin cc
ATC SCM11
WHAT HI*FI2013に続き、2014のBEST BUYにランクインされたATCのスピーカーです。去年から気になっていたのですが、なかなか試聴する機会がなく、今年の夏頃にようやく聞けたスピーカーです。B&Wの新685を買うつもりだったのですが、いつの間にかこの子が家にいました(値段ぜんぜん違うのに・・・)。ATCという会社名には聞き馴染みの無い方が多いかもしれませんが、Acoustic Transducer Companyの略でイギリスの少数精鋭オーディオメーカーです。
音の特徴ですが、低音の量感はほとんどありません。高音の抜け感も同価格帯でずば抜けているわけではなく、無難だなーという印象。では何がいいんでしょうか?このスピーカーの最大の特徴は中音域の分解能の巧さ(!)です。音が多い音源やボーカルものとの相性がとにかく抜群で、女性ボーカルのJAZZとか聞いたら気持ちよすぎて眠たくなります。流れてくる音を一音一音はっきりと聞き分けられる精度で分解するのではなく、丁度いい分解のレベル、この調節の巧さがATCの強みなんだと思います。一音の音密度が高いという感想のレビューをたまに見かけますが、こうした情報量の多さが効いているのかもしれませんね。
ちなみに僕が買った理由の一つは木目の美しいデザインです、北欧デザインが好きなオーディオヲタならぜひ一度現物を見て欲しいと思います。(イギリスメーカーだけどね)
NuPRiME IDA-16
お次はプリメインアンプ、NuPRiMEのIDA-16です。NuPRiMEはNuForceがハイエンドクラスを差別化するために新しく立ち上げたブランドですが、正直なところあまり意味があるようには思えません。
それはさておき、このアンプすごいです。僕は昔からアンプはずっとLuxmanを使ってきたのですが、最近はこの子を使う頻度が増えてきました。先進的なデザインは言うまでもないのですが、とにかく能力が高いです;さらにハイレゾなど最近の流行に完全に対応(DSDにも!)しているのもナイス!(伝統メーカーはちょっと対応が遅いです)。例えば音像定位や精度重視のアンプの場合、低音の量感は多少なりとも犠牲にするケースが多いのですが(購入側も割り切っているし)、この子は欲張りなのかどっちも満点とろうとしています。大谷くんじゃないですが、二刀流やって成功してしまっているんですね。(低音大好きな友達の一人に言わせればこれでもまだ量感不足だそうですが、僕的には十分すぎるほどなので、国民の9割はこれで満足できると思います。)
歪みS/N比も上々で、守備やコントロールも上手いとなるとこれはもうすごい選手だな、と。最大の問題点は・・・知名度?(今調べたら価格.comで80位くらいでした)ちなみにリモコンのデザインは微妙です。
まさかamazonに売っているとは思いませんでした(笑)
AKG K323XS
なんかお高い機器が続いてしまってあまり参考にならないので、安いイヤホンも紹介しておきましょう。名門AKGから去年発売された廉価版イヤホンK323XSです。オモチャのような圧倒的なちゃっちさ(方言:ちゃっちい)で試聴される前からクソ音認定されること請け合いのこのイヤホン、はっきり言ってすごいです。
初めて聞いた時は見た目とのギャップに脳が騙されてるだけだ、と思いましたがどうやらそうじゃないみたいです。100均で売ってそうな外観ですが、解像度がとにかく高いです。廉価のダイナミック型ドライバでこんな高解像度が実現できるなんて、「ええい、AKGのダイナミック型ドライバは化け物か!」と叫びたくなります。
売れ筋との比較
ネットで高評価を受けているJVCのHA-FXD80と比べると、低音域の情報量でやや負けていますが、コスパを考えるとこちらが優秀でしょう。絶賛されているPhillipsのSHE9710とも比較試聴しましたが、残念ながらSHE9710は高音がまるで制御出来ていませんでした。SONYのMDR-EXシリーズは最近の中では非常にバランスがとれたイヤホンだと思いますが、コスパを考えるとやっぱりこちらかな?
唯一の問題点はこれでイヤホンにハマってイヤホン沼に沈んでいく可能性が高いということ。僕の友だちのようにならないように、自制心を持って音楽を楽しみましょう(笑)
追記:こちらでもベストバイに推されていましたね。(12/22)
【2000〜5万円】コスパ高・高音質イヤホン総まとめ プロが価格帯、音楽ジャンル別におすすめを選んだ 日経トレンディネット
JVC カナル型イヤホン ガンメタリック HA-FXD80-Z
- 出版社/メーカー: JVCケンウッド
- 発売日: 2012/06/12
- メディア: エレクトロニクス
- 購入: 5人 クリック: 6回
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【アウトレット】フィリップス カナル型イヤホン SHE9701-A
- 出版社/メーカー: Philips
- メディア: エレクトロニクス
- 購入: 68人 クリック: 126回
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まとめ
相変わらず書きだすと止まらないな(笑)とりあえず印象に残っていた3つを紹介しましたがまだまだあるので、また機会があれば紹介します。更新をお休みしている間にブログのアクセス数が10万を超えていて感謝感謝です。(小声:こんなマニアックなブログに来る人がこんなにいるなんて!)色々ともらっていた要望の中で多いのが売れ筋製品の比較と新製品の紹介(レビュー)だったので、また時間があるときに更新しようかと。ではでは。
photo credit: Clément Alloing - CAphotography via photopin cc
AVアンプ~音楽マニアと映画マニアの求める音の違いについて~
はじめに
ようやくハイレゾブームも一服といった感じでしょうか(僕の仕事もようやく少し減ってきた!)。各社の製品群も一回り、二回りしてきて徐々に使用感がこなれてきた印象です。各社の動向を聞いている感じではもう一巡程度はマニアやアーリーアダプター向けの高価格群で勝負し、今年の後半から来年の前半に比べて中価格帯の製品を予定中とのことです。
そんなこんなで賑わった昨年後半~今年前半のピュアオーディオ界でしたが、その一方で密かに盛り上がっていたのが多機能AVアンプ(AVレシーバー等とも呼ばれる)業界でした。一昔前は10~15万円程度が当たり前だったように記憶していますが、今やボリュームゾーンは5万円台!さらに先述したハイレゾブームにより、今期の各社のラインナップはハイレゾ音源の再生にも本格対応してくるなど大幅に機能改善しつつ価格は据え置きという消費者万歳な状態が続いています。
photo credit: Shiau Kai via photopin cc
ピュアオーディオとの違い?
盛り上がっていた多機能AVアンプ業界ですが、ピュアオーディオ好きの音楽マニアはあまりこの製品群に興味を示しません。ここで出てくるのがいつものノイズです。音楽マニアが利用するプリメインアンプには、通常AVアンプが搭載している映像信号を処理する部分やその他、音声信号に関係のない機能が搭載されていません。なぜなら、こうした機能は便利ですが各部位の相互干渉によりノイズの原因となるからです。この論理は、DACの解説記事でPCがオーディオに向かないと言う話をしたのと同じものです。
絶対失敗しないPCオーディオ DAC選びのコツとおすすめのDAC(前編) - ネットワークオーディオラボ ぶろぐ
またもう一つの、決定的な違いとして多機能AVアンプは音のエフェクトの巧みさで差別化をしているという点が挙げられます。このブログの読者の方には今更言うまでもないことですが、音楽マニアにとっていい音とは原音に忠実であるということです。なのでエフェクトはどんなものであっても基本的には邪道です。余談ですが、僕は非可逆圧縮音源に対するBBE(音声補正技術)に対しては寛容、と言うか推奨している立場です。例えばYoutubeのような劣化音源を少しでもいい音で聞きたい場合、ピュアオーディオのような高解像度システムはアラが目立ってややもすれば逆効果です。
閑話休題、AVアンプの売れ筋を見ているとYAMAHAのシネマDSP、OKNKYOやPioneerのDolby Atmos(YAMAHAも今年の秋に対応製品を発売するらしいが・・・)といった言葉が目立ちます。これらはざっくり言ってしまうとエフェクターで臨場感を高め、音場を再現する技術です。(ドルビーアトモスは天井スピーカーを使用することで音の立体感を高めたのが特徴です。)音像定位の記事で書いたように、ピュアオーディオもこの音場再現を目指しているという点では同じなのですが、そのアプローチは真逆です。
音像定位って何よ!? - ネットワークオーディオラボ ぶろぐ
音場再現のため
多機能AVアンプが
- エフェクトで臨場感を演出し、
- 5.1chや7.1chといった複数のスピーカーで音場を再現しようとする
のに対し、ピュアオーディオのプリメインアンプは
- 音の精度を高めることで臨場感を再現し、
- たった2つのスピーカー(2ch)で音声を再現しようとする
わけです。目指すべき方向性は同じですが、アプローチ方法が180度違うことが理解できると思います。
音楽と映画
なぜこのようにアプローチに違いが出たのでしょうか。一因としてあげられるのが主要顧客層の性質の違いです。プリメインアンプを音楽マニアが求めたように、多機能AVアンプを求めたマニアがいました。それが映画マニアです。ホームシアターを楽しみたい映画マニアにとってもっとも重要なのは迫力と臨場感です。作品の性質にもよりますが、映画におけるノイズは音楽マニアが嫌うそれではなく、場合によっては味にもなりうるものです。こうした映画マニアの選好に応じて最適化していった結果、現在のアプローチが次第に形成されていったのではないか、と私は考えています。
photo credit: erin m via photopin cc
比較
さてさて、それでは早速比較していきましょう。今回はBD(Blu-ray Disc)で映画を楽しむをテーマに音質比較を行っていきます。
BDプレイヤー
まずプレイヤーですが、アンプと同メーカーのものを使うと、例えばPioneerのPQLSみたいな付加機能を利用できるわけですが、それだとそこのメーカーに有利な結果になる可能性が高いので今回は第3社のプレイヤーを使用。ということで、評判のいいアメリカOPPO社のBDP-103DJPを使用しました。
今回はただプレイヤーとして使うだけなので上位機種のBDP-105DJPは見送り、同じく評判のいいMarantzのUD7007は試聴中に謎の不具合が発生したので諦めました。なお、スクリーンは試聴したお店のプロジェクターとスクリーンをお借りしました(聞くの忘れた)。
スピーカー
今回使用したのはイギリスの名門KEFの5.1chスピーカーシステムE305です。実は今回の試聴メンバーの一人がこのスピーカーを導入したい!と言ったことからこの記事の企画が始まっているという裏事情。お値段・サイズ共に控えめですが、抜群の音像定位能力と低音のパンチ力は圧巻の一言。EISA AWARDを初め様々な賞の受賞歴はだてじゃないですね。デザインも素晴らしく住居が欧米に比べて狭い日本でホームシアターを計画するならば考慮すべき5.1chスピーカーの一つと言っても過言ではありません。インピーダンスは8Ωです。(※今回バーチャルスピーカー系の機能は一切使いませんでした。)
From Home Theatre Speakers - E Series - Overview - KEF 日本
AVアンプ
今回は2014年4月以降に発売され、価格.comで上位にランクされている5万円前後の4機種を比較しました。
DAC
映画ではまったく違いが分からなかったのでBDオーディオも試聴・・・してみたもののごめんなさい、ほとんど違いが分かりませんでした。もう少し耳の良い人の比較レビューに期待です。とりあえず僕の環境では音質に違いはないという結論にしておきます。
- Burr-Brownの192kHz/24bit対応チップとのことで、おそらく1792A
- Burr-Brownの192kHz/24bit対応チップとのことで、こちらもおそらく1792A
- 情報なし
- ESSのSABRE Premier Audio DAC(ES9006S)
YAMAHA RX-V577
YAMAHAの誇るシネマDSPはスペクタクルを選択、低音の迫力は今回聞いた機種の中で最高評価、音質も非常によく腹にズシンとくる音が印象的でした。価格とも相まって満足感高いです。
ONKYO TX-NR636
どの音も単品で聞くと非常にレベルが高いのだけど、総合的に見ると臨場感に欠ける印象。パワーはあるし音質も高いだけに残念。おそらくこのチグハグ感はソフト面に起因するものだと思われる(信じたい)ので、ファームウェアアップデート次第では化けるかなーと。
SONY STR-DN1050
軽くて何でもできて見た目もオシャレで取り回しもナイスで・・・と非常にお利口なアンプさん、いかにもSONYさんです。音の雰囲気的にはYAMAHAに似ていて、少し低音に誤魔化し入ってるかな?といった印象。音のクリアネスを改善したという話をどこかで読んだけど、こちらのほうはよく分からず。SONYファンなら迷わずこの機器買っとけ!程度にはプッシュできるけど、特にSONYにこだわりがないなら積極的にプッシュはしない、そんなアンプです。とかなんとか言ってますが、それは発売直後の現在の価格(5万円台)だからの評価、3万円台まで落ちたら迷わず買いじゃないかなと思います。
Pioneer VSA-1124
やはり気になるのは音場補正機能のAdvanced MCACC、KEFのE305の最大の欠点はスピーカー間の音の連動性に少し不満があるところですが、これをどの程度補ってくれるのかが最大のポイントでした。結論から言えばかなり効果があるなぁ、という感じでした。他の機種で感じた音の細切れ感が解消され、かなり自然に聞こえます。こうした音の連動性は音の立体感→臨場感を感じる上で不可欠な要素なので、映画ファンには嬉しい機能ですね。一つ気になったのは高音、今回の環境では鳴りすぎていて少しうるさく感じました。高音は抑え目のセッティングがオススメかもしれません。
まとめ
はっきり言ってどのAVアンプも平均点以上をクリアしており、映画を楽しむにはなんら不自由しません。今回試聴した友達の「映画を観客として楽しむならYAMAHA、登場人物として楽しむならPioneerかな」という台詞がとても腑に落ちたので、この台詞をパクって〆ておきます。
関連
デザイン みーつ ヘッドフォン
はじめに
はい、おばんでーす。また、更新に日が空いてしまった・・・。気を取り直して今回のテーマはデザイン性に優れたヘッドフォンでいきましょう。つい先日、Klipschがミニマルな流線型デザインが特徴的なSTATUSのホワイトモデルを発表したように、デザイン性の高いヘッドフォンは根強い人気があります。
Klipsch、流線型デザインヘッドフォン「STATUS」のホワイトモデルを28日発売 - AV Watch
ってなことで、行ってみましょう『デザインみーつヘッドフォン!』
Parrot Zik
以前、Parrot Zikに新色登場 - ネットワークオーディオラボ ぶろぐでも紹介した、著名デザイナーフィリップ・スタルク(Philippe Starck)デザインのヘッドホン。美しい見た目だけでなく機能性も申し分ない。ただ前も書いたが、やっぱり頭の大きい人間には少し小さい。
【国内正規品】PARROT Zik Bluetoothワイヤレスヘッドフォン ノイズキャンセリング PF560012AA3C122105
- 出版社/メーカー: Parrot
- 発売日: 2012/07/27
- メディア: エレクトロニクス
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MOMENTUM (On-Ear)
こちらも以前に紹介済み、ゼンハイザーのMOMENTUMです。
新色は俺の嫁~MOMENTUM On-Earに新色デビュー~ - ネットワークオーディオラボ ぶろぐ
ややもすれば安っぽく見られるほど多彩なカラーバリエーションとデザイン性の高さは、都内セレクトショップでもちらほら見かけるほど評価されています。名門ゼンハイザーだけあって見掛け倒しではなく、音質も問題ありません(といっても密閉ダイナミックだけあって高音域はかなりスカスカ、低音の迫力もそこまであるわけではないですが・・・)。
追伸:最近、大人気スマホアプリのingressとコラボしましたね(限定品のため、現在は高騰中;予約時の価格は税込2万3760円。)
【国内正規品】 ゼンハイザー 密閉型オンイヤーモデル MOMENTUM On-Ear Ivory
- 出版社/メーカー: ゼンハイザー
- 発売日: 2013/07/31
- メディア: エレクトロニクス
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Monster Diamond Tears Edge
まさか当ブログでMonsterのヘッドホンを紹介する日が来るとは・・・。JYP(Park Jin Young)がプロデュースしたキラキラ系女子のためのヘッドホンです。これだけ見た目が派手なので音もさぞかし派手なんだろうなー、と思いきやモニターライクな音が流れてきて違う意味でビックリ。分解脳はそれなりで、中音域は悪くない。せっかくこういう見た目なんだし、クラブ音楽向けにもう少し低音はズンドコ鳴ったほうがいいのでは?と心配するほど低音も標準的で、悪く言えば無個性。
MONSTER オーバーヘッドホン MH JYP DT ON
- 出版社/メーカー: MONSTER
- メディア: エレクトロニクス
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KOSS PORTAPRO
オーディオファンにはお馴染み、コスパがいいヘッドホンの代表格PORTAPRO。最近amazon限定でホワイトが出たけど、やっぱりギーク臭のする青+黒のボディが格好いい。なんか特別優れているところがあるわけではないけどメリハリの効いた音が流れてくるので、聞いててそれほど疲れない。いい音では必ずしもないけど、音楽を楽しめる一台。
【国内正規品】KOSS オープン型オーバーヘッドヘッドホン 折りたたみ式 PORTAPRO
- 出版社/メーカー: Koss
- メディア: エレクトロニクス
- 購入: 7人 クリック: 191回
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AIAIAI TMA1
デンマークのAIAIAIは北欧らしいミニマルデザインを追求しつつ、比較的アクの強い性格のヘッドホンを作っているブランド。developing high quality audio products for everyday useとか公式ページで謳っている割にはとてもじゃないけどdaily useできない製品が多い中、このTMA1は比較的万人受けしそうな音を出してくれます。高音域は伸びず解像脳も標準以下(音はやや篭りがち)ですが、低音域の量感は必要十分なので、クラブ音楽で飛び跳ねたい人はこれで問題ないでしょう。
harman/kardon CL
以前に軽く取り上げたHarman Kardon CLです。既に後継のSOHOが発表されていますが、デザインは明らかにCLが上。
名機再考「Harman Kardon CL」 - ネットワークオーディオラボ ぶろぐ
長方形型のハウジングはスマートさを感じさせます。インピーダンスは32Ωと高めなので注意が必要。同じ長方形型だとB&WのP5なんかもありますが、個人的には少しくどさを感じます。勿論高級感ではP5の圧勝ですけどね。ダイナミック密閉の割に解像度が高く、高音域頑張ってくれるのも魅力の一つ(AKGが頑張ったのか?)。逆に、低音の量感は物足りない。
【国内正規品】harman/kardon HIGH-PERFORMANCE オンイヤーヘッドホン harman/kardon CL ブラック
- 出版社/メーカー: ハーマンインターナショナル
- 発売日: 2012/10/16
- メディア: エレクトロニクス
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AEDLE VK-1
フランスの新興ブランドAEDLEのVK-1、アルミの削りだしはギークな男の心を鷲掴みにする一方でレトロなカラーリングで世の女性も一網打尽、なんとも罪作りなデザインです。
はっきり言って音質はまだまだこれからと言った感じで、音作りの方向性も模索中という印象を受けましたが、所有欲を刺激する一台ではあると言えそうです。変態以外は今のところ手を出さなくてOKだと思います。
HD800
ゼンハイザーのフラッグシップ機、メカメカしいデザインはユーザーに女性を微塵も想定していない潔さの現れか?音質については言わずもがな、食らえビッグバンアタック!的な高音質と高価格の破壊力は今回紹介したヘッドホンの中でも群を抜いている。軽々しく試聴しようとするとオーヲタに「正座しろや!」と注意される格式の高さもあり、ある意味一番音楽を楽しめない一台と言えそうである。
Daft Punk Headphones
映画TRONとのコラボでMonster社が売りだしたヘッドホン、正式にはTron Legacy T1 Limited Edition Headphones。メチャクチャ欲しかったのだが手に入らず、周りの誰も持っていないため音質チェックはできていない。しかし、amazon.comやその他レビューを見る限り、明らかに見かけ倒しの商品であることは疑いようがない。でも欲しいんやで!
Daft Punk Headphones - Tron Legacy T1 Limited Edition Headphones
Mix Master x Kidrobot
SkullcandyのMix Masterつったらドクロマークのあれですが、
スカルキャンディー Mix Master DJヘッドホン(ヘッドフォン) ミックス・マスター ブラック S6MMFM-003 [並行輸入品]
- 出版社/メーカー: Skullcandy
- メディア: エレクトロニクス
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それとKidrobotが2011年にコラボったのがこのウサちゃんだらけのこれです。
この限定モデル自体は試聴したことがありませんがベースはただのMix Master、典型的なドンシャリ系だと思っておけばOKです。パンキーなファッションが好きでそれに合うヘッドホンが欲しければ一択かも知れませんが、そんな人が内のブログに来ることは永遠に無い気がします。
終わり
なんだか疲れたので今日はこれまでー。おい、あのヘッドホン載ってないだろ!とか色々ありそうですが、今回はこれまでに試聴したことのあるモノやインパクトのあったモノを中心に紹介してみました。
そんじゃまたー、、
photo credit: Niels Linneberg via photopin cc
語りたくなるオーディオブランド 第二回
Westone
語りたくなるオーディオブランド第一回ではドイツのELACを取り上げました。
語りたくなるオーディオブランド 第一回 - ネットワークオーディオラボ ぶろぐ
さて、第二回で取り上げるのはアメリカのWestoneです。オーディオにあまり詳しくない方には馴染みのないブランドかもしれませんが、50年以上の歴史を誇る補聴器・イヤホンの老舗メーカーです。創業者であるモルガン夫妻の息子、ランディのもとで着々と成長を遂げ、有力ブランドの一つとして認知されるまでになります。
http://www.flickr.com/photos/13kingdoms/224248102/
ハイエンドイヤホンメーカーとして有名なShureが1997年に初めて開発したイヤホンといえばE1ですが、実はこのE1を設計したのはWestone社です。音響エンジニアであったジェリー・ハーヴェイが設立したカスタムインイヤモニターのUltimate Ears (UE)社は皆さんよくご存知かと思いますが、このUE社も当初はイヤホンの製造をWestone社に委託していました。これらのエピソードから、Westone社の歴史の長さと信頼の高さが窺えると思います。
最近ですと、毎年1月に全米家電協会 (CEA) が主催している見本市、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)でW60がBEST of CES2014を受賞したというニュースが入っています。
Westone、新製品W60、2014CESで「BEST of CES2014」を受賞!CESにあわせてエンハンサーアプリ「Westone Audio」を配信開始|テックウインド株式会社
UM Pro50がカスタム顔負けの高音質を誇っていたため、W60, W50も楽しみで仕方ありません。
イヤーチップ
さて、いつもであればUM ProシリーズとWシリーズを順番に試聴レビューしていくところですが、今回色々とWestone社製品を試させて貰って一番感心したのがSTAR™ シリコンイヤーチップでしたので、今回はイヤーチップをレビュ!1,500万人以上の人間の耳の3Dスキャンデータベースから開発されているらしく、フィットのしやすさには定評があるそうです。イヤーチップで売れ筋といえば、
SHUREのトリプルフランジ:遮音性はいいけど圧迫感が・・・
【国内正規品】 SHURE トリプルフランジイヤパッド EATFL1-6
- 出版社/メーカー: SHURE
- 発売日: 2009/04/24
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Comply社の低反発ポリウレタン:フォームタイプは好きになれない
Comply (コンプライ) イヤホンチップ T-500 プラチナ Mサイズ (3ペア)
- 出版社/メーカー: Comply (コンプライ)
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モンスターケーブル社:何故に高評価?
あたりがあげられますが、比較するとコストパフォーマンスが抜群だと思います。他社製のイヤホンをお使いの方で、イヤーチップに不満のある人に試してもらいたいと思います。(Westoneのイヤホンを買ったら自動的にチップが色々とついてくるので不要。)
Westone TRUE-FIT + Star Fit Kit (10ペアアソート) WST-TRUFIT-STAR-20
- 出版社/メーカー: '-
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さいごに
出張やらなんやらでなかなか更新できないぜ!
注目の新製品が各社から続々と発売されているので、また時間がある時にレビューします(出来たらいいなぁ・・・)><
iPhone/iPodにオススメのポータブルアンプ
はじめに
今回は要望の多いiPhone/iPodのポータブルアンプについて比較してみようと思います。一昔前のDAP市場は約7割がApple製品というiPod一人勝ち状態でしたが、近年の調査ではSONY製品が5割近くまで市場シェアを戻してきたそうです。ただ、この大きな理由は単純に携帯音楽プレーヤー(DAP)市場がスマートフォン市場に食われている証左に過ぎず、SONYの広報が言っているような音質回帰の流れが~みたいな話ではなさそうです。
数字には直接現れていませんが、依然として携帯音楽プレイヤーのニーズにおいてApple製品が大きな地位を占めているのは疑いようがありません。Apple製品が選ばれる2大理由はやはりデザインと操作性でしょう。一方で音質に目を向けると・・・
http://www.flickr.com/photos/safari_vacation/6257284524/
さて、このお世辞にも高音質とは言い難い音質を改善するためにネット住民が目をつけたのが高音質を謳っているアプリですが、残念ながら程度の差こそあれ原音をイコライジングして誤魔化しているものだらけで、音質は改善されません。iPhone/iPodの音質を改善するために必要な投資はソフト面ではなくハード面への投資であり、具体的には
- イヤホン・ヘッドホン
- ポータブルアンプ(というかDAC)
の2種類です。
音楽のジャンル
このエントリを書く直接のきっかけとなった❝知り合いの女の子から言われたこと❞を箇条書きにすると
- 高音質のDAPがあることは分かったけどデザインが可愛くない
- ヲタクだと思われたくないから、いくら高音質でもそんなの持ちたくない
- 今持ってるiPoneを高音質化する方法を教えろ
- お前の言うとおり、訳がわからないけどALACでリッピングしてやってる(ハイレゾはいらない)
- J-POPとかクラブミュージックを気持ちよく聞きたい
・・・優しすぎて涙が出ちゃう(´・ω・`) でも、オーディオに対する一般的な認識なんてこんなもんなのかもね。それはさておき、オーディオ環境を構築する上で、よく聞く音楽ジャンルに環境を最適化しておくというのはかなり重要です。具体的に書いておくと、
- ポップ:中音域重視・やや解像度重視の環境に
- ロック:低音域重視・量感重視の環境に
- クラブ:低音域重視・量感重視の環境に(ただしジャンルによる)
- クラシック:中音域重視・やや解像度重視の環境に
ベースラインとしては量感重視か解像度重視か、ポップの中でも女性Voモノを聞くならより解像度を強化、みたいな形で環境をチューンナップしていくといいように思います。
試聴環境
IE80
今回は環境最適化がキーワードみたいなので、イヤホンも2種類用意してもらいました。まずは王道、ゼンハイザーのIE80です。ダイナミック型の完成形と称されるほど、低音域のみならずどの音域をとっても満足度が高く、正直なところ試聴環境はこのイヤホンだけでいいんじゃないかと思いました。ただ高音フェチに言わせるとIE80は高音のエロさに欠ける(???)らしく、是非聞いて欲しいということでWestoneのPro 30を持って来られたので、こちらも試聴環境に追加させてもらいました。ちなみに彼によると、WestoneのWシリーズは邪道らしいです。
Pro 30
さて、Pro 30の感想ですが、特筆すべきは中音域のクリアネスでした。よく解像度を表現するのにイヤホンの分解能が~って書くことがありますが、このイヤホンは分解能と言うよりは分離能(造語)に秀でています。どういうことかというと、ボーカルとメロディがそれぞれ際立って聞こえるようになるわけです。英会話のCDとか聞いたら聴きやすい気がしますね。ん、高音域のエロさ?何言ってんだこいつ・・・
【国内正規品】 ゼンハイザー イヤーモニタータイプカナル型イヤホン IE80
- 出版社/メーカー: ゼンハイザー
- 発売日: 2011/12/16
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ポータブルアンプ
ポータブルアンプには大きく分けてDAC内蔵のものとそうでないものの二種類がありますが、アナログ変換をiPhone/iPodに任せるのは音質の観点から明らかに不利ですので、出来る限りDAC内蔵型のポタアンにデジタル接続するようにして下さい。
DACに関しては過去の記事をどうぞ:
絶対失敗しないPCオーディオ DAC選びのコツとおすすめのDAC(前編) - ネットワークオーディオラボ ぶろぐ
絶対失敗しないPCオーディオ DAC選びのコツとおすすめのDAC(後編) - ネットワークオーディオラボ ぶろぐ
外部DACを活かすためには、そもそもデジタル出力出来ないといけません。apple製品は
- iPhone 5
- iPod touch 5-
- iPod nano 7-
の前後でコネクタが変更されており、以前に採用されていたDock-30pinコネクタとそれ以後で採用されたLightning-8pinコネクタでは対応機器や接続方法が異なるので注意して下さい。
Fiio E6
市場に出ているポータブルアンプの中ではもっとも小さい部類で人気のポタアンです。基本的にただのアンプなので、あまり音質改善は見込めません。構成としては、
- Dock-30pinコネクタ⇒ドック・オーディオケーブル(例えばL9)⇒E6
- Lightning-8pinコネクタ⇒Lightning - 30ピンアダプタ⇒ドック・オーディオケーブル(例えばL9)⇒E6
になります(どちらもアナログ接続)。DACはそれぞれiPhone内蔵のDAC、Lightning - 30ピンアダプタ内蔵のDACを利用します。どちらも性能のいいDACではないので、音質は普通です。低音ノイズ+音を大きくしていくと若干ですが歪みが気になってくるようになります(特に高音域)。偽物が多く出回っているので、購入の際はご注意を
Notice about FAKE products of FiiO JP 2013
【国内正規品】 オヤイデ Fiio iPod/iPhone/iPad専用ドック・オーディオケーブル 5.5cm L9
- 出版社/メーカー: オヤイデ
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Apple Lightning - 30ピンアダプタ MD823ZM/A
- 出版社/メーカー: アップル
- 発売日: 2012/10/20
- メディア: エレクトロニクス
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FiiO 注目の最新超小型ポータブルヘッドホンアンプ「E6」の音質レビュー!! : 2Pac ~トゥパック~ 【ヘッドホン・イヤホンの海外ニュース&音質レビューブログ】
iriver Astell&Kern AK10
AK100やAK120でもお馴染み、iriverのAK10です。
- Dock-30pinコネクタ⇒使えません
- Lightning-8pinコネクタ⇒Lightningケーブル(付属)⇒AK10
DACチップはWolfson社のWM8740、これだけコンパクトな機種に積んでくれるものとしては最高級のチップです。iPhoneのイヤホン直挿しに比べると中音域の厚みを感じると思います。音の量感はサイズなり、もちろんアンプを接続しない場合とは比べ物になりません。サイズ重視の人であれば候補に入りそうですが、コスパ自体があまりいい印象は受けませんでした。
iriver Astell&Kern Lightning対応ポータブルHi-FiオーディオDAC AK10 ブラック AK10-BLK
- 出版社/メーカー: アイリバー
- 発売日: 2013/11/08
- メディア: エレクトロニクス
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【BARKS編集部レビュー】Astell&Kern AK10、超コンパクトハイレゾDAC/AMPの実力は? (BARKS) - Yahoo!ニュース
iBasso D zero-SE
- Dock-30pinコネクタ⇒Camera Connection Kit⇒USBケーブル⇒DZERO-SE
- Lightning-8pinコネクタ⇒Lightning - USBカメラアダプタ⇒USBケーブル⇒DZERO-SE
iOS7からiPhone/iPodでも使えるようになったCamera Connection Kitを活用したデジタル接続スキームです(ただ、公式にapple製品はサポートされていませんので購入の際はご注意を)。非apple製品ユーザーからするとこんなものを接続している時点でスマートさもへったくれも無い気がしますが、デザインと音質の両立となるとこうなるのでしょうか(違う?)パワーは乏しいですが、解像度の高さは今回取り上げた4製品で圧倒的でした。コスパも抜群で大満足ですが、とにかく公式動作確認がGALAXY S3だけってのは消費者として不安なのでちゃんと販売努力して下さい、いい製品なんだから。
iOS 7でiPhone/iPodからのUSBオーディオ出力が可能に - Phile-web
【純正品】Apple iPad Camera Connection Kit MC531ZM/A
- 出版社/メーカー: APPLE
- メディア: Personal Computers
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【レビュー】AndroidでもUSB接続できる小型アンプを試す - AV Watch
Fiio E07K
- Dock-30pinコネクタ⇒Camera Connection Kit⇒USBケーブル⇒E07K
- Lightning-8pinコネクタ⇒Lightning - USBカメラアダプタ⇒USBケーブル⇒E07K
L9を使ったアナログ接続を推奨しているものも散見されますが、解像度を重視するなら間違いなくコネクションキットを使ったデジタル接続がオススメです。ただDACチップのTPA6130Aはそれほど優秀なチップではなく、少し聞いただけで音質の良さに感涙します!みたいなことにはなりません。あくまでも気休めです。パワーは4機種中最強で、量感重視ならこれでしょうか。
まとめ
- とにかく見た目をすっきりさせたいならAK10
- 解像度重視ならD zero-SE(ただし公式サポートはない)
- 量感重視ならE07K
とりあえず
え、終わり?D2+ Hj Boaは?PHA-1/PHA-2は?なんて方もいらっしゃると思います。確かにこれらの機種もポータブルではあるし音は申し分ないとは思うんだけど、iPhoneと一緒に使うにはさすがにちょっとかさばる気がするんです。件の女の子も「デカくて邪魔」と一蹴していましたし(ちなみに彼女が選んだのはAK10でした・・・分からん)。ってなわけで、今回はとりあえずサイズがコンパクトでかさばらない4機種に絞って比較をしました。もう少しサイズの大きいポタアンについてはまた機会があればということで。それにしてもiPhone対応のオーディオ機器はまだまだ少なすぎですね。
参考までに、アメリカのサイトでiPadで動作確認のとれたDAC一覧を載せているところがあるので、参考までにURL貼っておきます。自己責任ですが、ご参考までにどうぞ。
List of DACs that work with iPad
余談
小さいポタアンは両面テープや粘着シートを使うと取り回し楽ですぜ、旦那。
追記:アスキーさんが似たような趣旨の特集組んでますね。