photo credit: xenohawk via photopin cc

ネットワークオーディオラボ ぶろぐ

ネットワークオーディオ・PCオーディオ・ハイレゾ音源関連の最新ニュースをお届け♪

PCオーディオベストバイ2019

はじめに

去年に引き続き、家電批評の8月号でオーディオ特集が来ましたね。去年の『ピュアオーディオ超入門』は小特集でしたが、今年は全面的な特集が組まれていて、関心の高さが感じられます。今回も家電批評の推奨構成をたたき台にして、2019年版の最新構成を提案してみましょう。

家電批評ですが、VECLOSとEGRETTAのレビューは珍しいので、一見の価値ありです。

networkaudiolab.hatenablog.com

パソコンにちょい足し(~2万円)

別にたくさんお金を使いたいわけではないけれど、いつもPCで聞いている音楽を少しだけいい音で聞きたい、という人向けの構成。下の記事は予算10万円向けなので、紹介されているアイテムは参考になりませんが、基本構成の説明は参考になります。予算にかかわらず、必要なアイテムはDAC・アンプ・スピーカーの3つです。

networkaudiolab.hatenablog.com

家電批評の推奨構成

高いコストパフォーマンスで知られるFX-AUDIO-とFOSTEXを組み合わせる鉄板構成。ぐうの音も出ないっす笑。ただ、FX-AUDIO-はちょっと癖があるので、初心者向けというよりは中級者向けの構成かな、という印象があります。

DAC+アクティブスピーカー

DAC+プリメインアンプ(ただし、電源別売)+パッシブスピーカー

本ブログの推奨構成

推奨構成といきたいところですが、ほとんど不満がないので、その代わり、さらに安い5000円で全部入り(DAC内蔵パワードスピーカー)の推奨構成としてJBLPebblesを推しておきましょう。発売当初に絶賛してからずっとベストセラー、対抗馬すら出てこないってすごいです。本当にお試しでちょい足すならこれです。これを書いていて思いましたが、2~3万円くらいで音質の良いDAC内蔵パワード(アクティブ)スピーカーってありそうでないですよね。Boseが売れる理由が少しわかりました。

家電批評ではデスクトップオーディオということでスピーカーサイズは控え目な組み合わせが提案されています。でも中には広い机で作業しているので、大きめのスピーカーでも大丈夫だよ、という人がいるかもしれません。一般にスピーカーは大きいほうが音もよくなるので、サイズメリットは最大限に活かしましょう。ということで、FOSTEXのP802の代わりにYAMAHAのNS-BP182を使うのも一案です。

アンダー10万円構成

音の違いをしっかりと実感したければやはりこのラインになるでしょうか。去年と同じくmarantzのPM-5005を中心に据えた構成。去年はCD再生を念頭に置いて、TOPAZ CD10と組み合わせていましたが、現代的な構成はやはりデジタルファイル再生を軸にしますので、やや時代錯誤でした。その点、今年は評判の高いDACであるiFi AudioのxDSDを組み合わせた現代的なディスクリート構成になっており、音の入り口に関しては不満がありません。

家電批評の推奨構成

また、グレードアップするなら、ということでPM6006が紹介されていますが、これは意味不明でした。PM5005+外付けDACディスクリート構成にする一般的な理由は、自分の好きなDACを組み合わせることで、音作りを楽しむためです。そのためにレベルの高いxDSDとの組み合わせを提案していると思ったのですが、PM6006の但し書きには「下位モデルよりも明らかに高音質でした」とあります。
PM5005(DACなし)とPM6006(DAC内蔵)を比較するのはフェアではありませんし、PM5005+xDSDのディスクリート構成とPM6006を比較してPM6006のほうが高音質であるなら、そもそもディスクリートを提案する必要がありません。

本ブログの推奨構成

基本的に紹介されているアイテムは本ブログで過去に紹介したことのある銘器ばかりなのでほとんど不満がありません。一番の不満はスピーカーです。たしかにJBLのA130はオーディオ的にいい音で、コストパフォーマンスはいいでしょうし、一般レビューが高いのも納得です。しかし、ピュアオーディオ屋にとって、原音再生能力が高くないこのスピーカーは評価しにくいです(BOSEが嫌われる理由と同じです)。他のアイテムがピュア志向なのに、スピーカーだけ浮いています。

アクティブスピーカー

やや10万円オーバーですが、色んな割引を駆使すればぎりぎり10万円切れる(場合がある)という言い訳付きで、第一案はKEFのLSXです。KRIPTONのKS-3HQMとruarkaudioのMR1 Mk2も有力候補です。ruarkaudioはもう少し値下がりしてほしいですね。

ディスクリート

家電批評で推奨されているxDSDはいいDACですが、予算10万円の半分を占めるのは痛すぎますし、そのせいでスピーカーに予算がさけないのでは本末転倒です。ということで、いつものように赤トンボさんを使いましょう。安くなった上に解像度が増すおまけ付きです。

アンプですが、去年と同じくPM5005の代わりにCambridge AudioのAM10を使ってもいいのですが、芸がない&欠品している&がっつりスピーカーに投資したい、ということで、直近で大きく値下がりしてくれたONKYOのA-9110をチョイスしてみました。全体的にソリッドな音ですが、そこはスピーカーにカバーしてもらいます。

基幹に据えるスピーカーはDALIのOBERON1です。もちろん過去記事のようにSPEKTOR2を使ってもいいですが、予算に余裕があるので、今回はOBERON1を選びました。

KEFのQ350も勿論ありです。コスパでは若干OBERON1に分があると思いますが、個人的に好きな音はKEFです。ここまでくると、完全に好みの問題です。

まとめ

ということで、2019年版を組んでみました。オーディオ業界は毎年新製品が出るような業界ではないので、それほど大きく様変わりするわけではありませんが、実勢価格の変化やディスコンによって、予算制約のもとで組めるシステムが変わってくるのが面白いところですかね。

  • PM5005+xDSD+A130(家電批評の構成)
  • LSX(一撃必殺予算オーバー)
  • A-9110+赤トンボ(DragonFly Red)+SPEKTOR2/OBERON1/Q350